2009-07-10掲載
さてこれで絵付けは終わったぞ、
と思ったら、
続いては、ニスを塗っていきますよ。
ところでこの「ニス」、
「ああ、塗ったことある!」
という方と
「ニスって何ですか?」
という方といると思います。
まったく塗ったことのない方は、
マトリョーシカを塗る前に、
試し塗りをしてみるのがおすすめ。
お試し用として、たとえば
かまぼこの板
とか、
どうしてもなければ割り箸なども、
大いに役に立ちますよ。
なんだかいつも
ミニっちい話
で
恐縮なんですが。
というわけで、
さっそくニスを塗りましょう!
●ニスを塗る前に確認しておくべきこと●
マトリョーシカつくりって、
ある意味、いさぎよいんですよ。
と、いいますと?
あんまり後戻りのしようがないんですよね。
つまり、一つ一つのプロセスを、
ある程度集中力を発揮してやる。
そしたら失敗しようがどうしようが、
次のプロセスへ行く。
多少リカバーみたいのはしますが、
それでも全体としてみると、
かなり一筆書きという感じがします。
筆の勢いみたいなものが大事ですよね。
行うは易くなし
、なんですよ、そこが。
●ニスを塗る道具一式●
今日はニス塗りの工程を
紹介してくれるのでしたね?
はい。ここでもやはり、
いったんニスを塗ったら
後から絵を描き足したりできないので、
ほんとうにこれでいいか
よく確認してからスタート
、でございます。
必要な道具は、ざっとこのような感じです。
・透明ニス
・ニス用刷毛
・ニス専用うすめ液(なくても可)
※道具一式については
第14週を参照
あれ? 錐(きり)が置いてあるけれど
リストにはないですよ。
ええと、それが微妙でして。
現実的には、錐(きり)は絶対必要!
と思うのですが、
確かにサポートする道具にすぎなくはあるんですよ。
つまり、ニスってサッとひと刷毛で塗りたいのだけれど、
全部ベタベタになってしまうと、
持って支えるところがなくなってしまうのですね。
そこで、このようにマトリョーシカの底面に
錐(きり)で差しておくと、
作業上たいへん都合がいいわけです。
塗った後も、かざぐるまや
ペロペロキャンディーを売っているみたいに、
ダーッと並べて乾かせるし。
なるほど、そうですね。
また錐(きり)にはいくつか種類があって、
写真に載っているのは四ツ目錐といって
刃が細長い四角すいになっているタイプ。
いちばん一般的なものだと思います。
このほか、刃先が細かく割れている「ねずみ刃錐」、
ダイヤ型の平たい刃先がついている「三ツ目錐」なども、
マトリョーシカを差すのに、使いやすそうです。
●重ね塗りが、つやつやの決め手●
ふむふむ。
ニスにも種類がありそうですよね。
はい。ありました。
いわゆる一般の木工等用の水溶性ニス(写真左)
アクリル絵具の上に塗る用のニス(写真右)、
……などです。
そこでまずはこの2種類を試してみました。
それからうすめ液でうすめたものと、
原液塗りと、両方やってみました。
それから2度塗り、3度塗りにも
挑戦してみました。
ふむふむ。
一番違ったのは、二度塗りでした。
塗ってすぐは、下の写真のように
つやつやして、とってもきれい。
ところが乾いてくると、
光り方もすっかり落ち着いてしまいます。
そこで、乾くのを待って、もう一度塗ります。
これで、かなりつやつやしてきます。
下の写真は二度塗りが終わった状態です。
それからアクリル絵の具用のニスは
水道水で薄めることができ、
「水溶性」と書いてある木工用のほうは、
専用のうすめ液が必要
になります。
「水溶性」って書いてあるのに、
水道水では薄まらないんですよね。。。
やってみたのですか?
ええ。泡が出ちゃってだめでした。
それからアクリル絵の具用のニスは、
木工用のと比べると、
パリッと乾くまでの時間が
若干長いような気がします。
またもちろんべったり塗れば乾きが遅く
液を薄めて、薄く塗れば乾きが早いです。
なかなかおもしろそうですね。
あ、それから、
ちょっとマットな感じに仕上げたい時は
つや消しのニスも売っていますよね。
わたしはどちらかというとつやつや派なので……
私もつやつやに塗ってある
マトリョーシカのほうが好きです。
そうでしたか。
実は今回使ったのも、つや出しタイプですが、
わたしの印象では、このつや出しタイプでも
薄めた一回塗り程度では
かなりマットな感じに仕上がります。
つやつやにしたいと思ったら
薄めたニスで、何度も塗り重ねるのがポイント
かと思いましたよ。
ほほう。
(つづく)