2009-04-03掲載
みなさまから寄せられたアンケートをもとに
記事が作られていく、
2009年の『マトしき週刊リョーシカ!』
さて今週は、その第3回目。
先週までのところで──
「子」のつく物理のなかまたち、
たとえば量子、原子、素粒子などは、
とってもちっちゃい、
ミクロな世界
の話なんだ──
ということがわかってきました。
「なかでも量子はナノより小さいところで
顕著になることが多い」
んだそうですよ。
ふむふむ。
そこで今週は、その量子を
ぐぐっとイメージしていただくことに
いたしましたよ。
では、さっそく、どうぞ。
しかし人ってのは、
イメージにとらわれやすいですよね。
猫は違うのですか?
いや、多分にとらわれます。
それに……
イメージにとらわれてるってことにも
気づかなかったりして。
そうすると、もっと悪かったりして。
ああ、それはそうです。
ところが私、
今ちょっととらわれてましてね。
ふむふむ。
量子は、
漁師じゃない
けど、
どうしても魚を思い出しちゃって、
でもって「子」がつくから、
ちっちゃい……ということは、
ホタルイカ!
あらら。
相当、とらわれてますね。
えへん。
では今週の集計、いきます。
質問は、
「量子」というものをイメージすると、
どちらの言葉に近いですか?
1 不思議
2 凡庸
というもので、
回答数は前回と同じ28。
うーん!みなさん、答えてくださいよ。
よろしくお願いいたします。
で、ですよ、
なんと比率まで前回とおんなじ!
ほほう。
2009年3月27日の集計で、
「不思議」が26票(93%)
「凡庸」が2票(7%)
でした。
量子はふしぎなもの、
というイメージは、
少し浸透してきているのかも
知れませんね。
だけど「量」ってのは、
やっぱり「凡庸」ってイメージありますよ。
なんたって「量より質」ですから。
といいますと?
いや「量より質」というのは、
数ありゃいいってもんじゃありませんよ
ってことですよ。
良いも悪いもお構いなく
たくさんあったって
しょうがないじゃないですか。
ああ……
質もわからないところで量というのは
意味ないですよね。
そ、そうですよ。
量というのは数量、
質というのは性質ですね。
測るのは、量のほうがたいへんですが。
ええっ? そーなんですか?
はい。
性質を見ていこうというときは
およそこういう傾向があるということが
わかればいいわけですが
量を測ろうという時には、
「どれくらい?」に対して
正確に答えなければなりません。
ふむむむ……。
でも、一粒でおいしいキャビアと
ホウセンカの種とか
ダイヤモンドとニセモノのダイヤとか、
ちょっと見わけがつかないじゃないですか。
うーん。
その例にあてはまるかどうか
わかりませんが、
「質」をより詳しく見ていこうと思ったら、
その「質」の中に
測らなければならない
「量」が出てくるのです。
たとえばダイヤモンドだったら
A:透明度、B、C……というように
それぞれの「量」を測ることで、
「質」を知ることができますね。
新説ですねえ。
そうですか?
量と質、と聞くと、
私はそういうふうに考えます。
ただ……そうちゃんと測られちゃ、
「量より質」ということわざが
成り立たなくなっちゃいますよ。
猫的には、パラダイム変換ってくらい
インパクトだなあ。
うーん。
単に科学にとって「量」と「質」とは
そういうものだと思います。
あると思います。
ってことは、ずばり──
科学とことわざは使いよう!
そうですね。
科学的な見方というのは、
起きていることを理解したり、
それを正しく評価したりするのに
たいへん役立ちます。
ことわざの知恵が、ある科学的な見方を
示唆しているような場合も
あるように思いますよ。
さてと。今週はこのくらいにしましょうか。
おっと!
「量より質」。
わりとふつうに使ってますけどね。
いかがでしたでしょうか、
今週のマトしき『週刊リョーシカ!』
頭の中の「あたりまえ」を
ちょっとシェイクしてやると、
使い慣れたことわざも
また違った使い道が
開発できるやも知れません。
科学のそんな効用も考えながら
進んでまいりたいと思いますよ。
さて、来週の質問は──
「量子はどこにあると思いますか?」
というのですが、
A・Bの二択ですから、
ぜひ、直感でご参加ください。
ご回答はこちらから。
来週も、どうぞお楽しみに。