わたしだけのマトリョーシカ。
第13週:○コなマトリョーシカ。
2009-06-19掲載


じゃじゃーん、というわけで
オリジナル・マトリョーシカを作る!
をテーマに、実践的にお届けしている、
SPECIALコンテンツ「わたしだけのマトリョーシカ。」
いよいよ、3週目突入です。

「構想3週間」も、今週限り。
いよいよ下絵に挑戦しますよ。

さあてどんなマトリョーシカができるのか、
もしみなさんが白木のマトリョーシカをお持ちなら、
ぜひご一緒に挑戦してみてくださいね。

一方、白木のマトなんて持ってないよ、
という方、
実は、身近な日用品を使って、
エコなマトリョーシカを作ることもできるんです。

今週は、そんなエコマトの作り方も
ご紹介してまいりたいと思います。

なおマトリョーシカの歴史(正)については、
一橋大学教授・坂内徳明先生にお聞きした
マトリョーシカ Special コンテンツ 2008
「ほんとうのマトリョーシカ。」

に詳しく掲載しています。併せてご覧ください。

それでは、ぜひ最後までお楽しみください。

段落替え

●肝心のデッサン●

わたし 実は、構想3週間ってマジなんですよ。
見てください、このノート!

デザインを考えるには、まずはデッサンです。

マトリョーシカデザイン帳

わたし まずは鉛筆を削って、思いついたのが、
虹色の服でできた「レインボーマト」
ビニールで包まれている「クリストマト」
宇宙がテーマの「宇宙服とフラードームマト」
それから、この画像では切れちゃってますが、
ピアノの鍵盤を配した「プリペアードピアノマト」
それから……

リョーシカ あの……、
美術史かなんかですか?


わたし
単なるブレスト(ブレインストーミング)です。


リョーシカ
なるほど。


わたし
で、結局は、これです。


ネコマトリョーシカを描く1

リョーシカ あ、これは……耳がある!
なんと、ネコなマトリョーシカ!



●作業プロセスをイメージしよう●

わたし そうなんです。
いきなり人だと顔が難しいので
まずネコに挑戦することにしたんです。
なにしろ、見慣れてますし。

まず木目がきれいそうなところが
正面にくるようにして、
上下のパーツの木目もそろえてですね、
で、あとでこの曲面には、こういう色を塗るんだ
ということをイメージしながらですね、
描いていきました。

というのも、絵の具を出してから、
アイデアを足していくよりも、
下絵の時に、ここに何を描き込む
ということを詳細に決めてしまったほうが
はかどる
ように思うんですよ。

たとえば、マトリョーシカはよく
手に果物の入ったカゴなどを持っています──


マトリョーシカが手に持っているカゴ

わたし それから、よくスカーフやエプロンにも
刺繍の図案のようなものが描き込まれたりします。
そこでたとえば、あとからこんなのを足そう──


マトリョーシカに描く図案

わたし ……なんて思っていないで、
入れたいものは最初から
この白いマトリョーシカの曲面の中に
入れ込んでおいたほうがいいです。

マトリョーシカの工場では
きっとある程度、作業の流れができているはず、
だろうとわたしは思います。

このネコは、まだ何も持っていないし、
ブチ、サバトラ、三毛などの柄も入っていません。
すると塗る段になって、
作業の手順が行き戻りしやすいんです。

リョーシカ
ふむふむ。


わたし しかし、あんまり「失敗しないように」
というのも息がつまるので、
もっと気軽に挑戦できる、
白木のマトリョーシカに代わるもの、
も考えてみましたよ。

リョーシカ
代わるもの、ですか。



●エコなマトリョーシカを作ろう●

わたし はい。
マトリョーシカを見慣れてくると、
たとえば冷蔵庫を開けても、
おお、これはマトになりそうだ
というふっくらボディが、
けっこう見つかるのですよ。

冷蔵庫でビンを探す

わたし そこでこのような空きビンに
ボールなどで丸い頭をつけて、
テープでぐるぐるまきにすればできあがり!
という超お手軽なものでもいいと思います。

さらにこれらを型にして、
新聞紙で作れば、よりきれいにできます。

糊をのばした水に、
ちぎった新聞紙を入れ、
ただぺたぺた貼っていくだけ。
1日ぐらいほしてぱりっと乾いたら、
剥がして、できあがりです。


新聞紙でマトを作る1

わたし わたしは持っていたマトを型にして作りましたが、
マトがちょっと傷むので、
あんまり、おすすめできないです。

しかし、新聞紙にもともと印刷されている、
人の顔とか、この場合はお天気情報などを
塗らずに残しておくと、実に面白いです。

というわけで、廃品を利用した、
「エコな」お天気マトリョーシカ、
完成です。

新聞紙でマトを作る2

リョーシカ
なるほど。こういうのも軽くて楽しいですね。


わたし ええ、ろくろを回すのはたいへんだけれど
もともとあるカタチをコピーするだけだから
簡単なんですよね。

と言っている間に、下絵も完成しました。
じゃじゃーん、こんな感じ。


ネコマトリョーシカを描く2

(つづく)



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