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FILE: 007 講演会レポート「わからないを楽しむ」 page1

香絵博士の「研究のススメ」

根本香絵講演会2008/11


香絵博士毎日の生活の中で疑問に思うことは、きっといろいろあるはずです。「理系に進もうかな、それとも文系のほうがおもしろいかな?」とか「朝、学校へ行くのは眠くていやだな」とか。学校生活、家庭環境、友達関係等々で、きっといろいろな問題にぶつかることと思います。そんな時誰かに聞いてみても、どれが正しいのかわからない。そんなこともきっと多いことでしょう。

どれが正しいかを判断するには、やっぱり自分で考えなければなりません。考える手がかりとして、まず調べたり、学んだりするのが役立ちます。そうやってその理由が説明できるようになればいいわけですね。そしてその答えが本当に正しいのだということが自分で納得できる、そこまでくれば自信を持って判断でき、行動できるはずです。

根本香絵講演会2008/11 ところが「わかる」は「わからない」の始まりでもあるんです。「わかった」途端に、その先にわからないことがいくつも転がっているのが見つかります。あれはどうだろう、これはどうなっているんだろう……という具合ですね。このように人類誰にもわからないことを見つけて、考え、理解するのが研究です。研究によって何が正しいかが判断でき、納得できる。そして、わかることも楽しいけれども、その先にわからないものが見つかるのも楽しい、というわけなんです。