第23週:テラギガメガは当たり前!
2009-09-07掲載


さて今週は、ふたたび
ニウモン猫が登場します。

大きい数、小さい数について
ざっとおさらいしていきますよ。

ところで大小の数といえば、
単位系というものがありましたよね。

キロキロと ヘクト出かけた メートルが
デシに 追われて センチ ミリミリ

……と、これについてはPART 1の以下の記事も
ぜひご参照ください。

『週刊リョーシカ!』PART 1
第6週:新幹線と量子サイズ
2007-11-30

というわけで、
今週もさっそく始めたいと思います。
どうぞ。

段落替え

●単位で歌を詠む●

わたし キロキロと ヘクト出かけた メートルが
……おもしろいですねえ。
歌を詠む、ちょっとした気分ですよ。

リョーシカ そーですか?

メートル法に基づく、国際単位系(SI)
に対して共通につけることができるものですね。

わたし それによると、キロの次に大きいのは、
メガ、ギガ、テラか。
ハードディスクの容量みたい。

リョーシカ そうですねえ。
ハードディスクが、いかに短期間に
大容量になっていったのかを思わせます。

メガからギガ、ギガからテラへ
それぞれ1,000倍ですから
メガと言っていた時代から
テラが身近になるまでに
1,000,000倍にもなっていったことになります。

わたし
ではその次に大きいところは──


リョーシカ ペタ、エクサ、ゼタ、ヨタ
ですね。

国際単位系SI接頭辞

わたし あっ、そーだ。
四人のことを、「よったり」って言うの
知ってます?

リョーシカ
そうなんですか?


わたし このよったりは猫じゃなく、
ペンギンなんですよ。
ペンギンが4羽ね、
運動しようってわけです。

リョーシカ
???


わたし よったりが 絶対いい エクササイズ ぺったぺた
──読み人知らず 


●指数に注目してみよう●

わたし あれっ? この国際単位系って、
10の指数で書いてありますね。


リョーシカ そうですね。
私たちが大きい数字を書くとき、
3ずつコンマで区切って書きませんか?

大きい方が3ずつ増えているのは
ちょうどその区切りになっています。

英語だと、10の6乗がミリオン(million)
9乗がビリオン(billion)※long scaleでは12乗を指す
15乗がトリリオン(trillion)
18乗がクワドリリオン(quadrillion)
というようにそれぞれ名前がつけられています。

一方、メガ、ギガというSI接頭辞
10の何倍かを示す単位を定めたものなので
いろんな単位において
スケール感がつかみやすいと思いますよ。

わたし リットルという単位に「デシ」を付けたら
デジリットル。
1リットル=10デシリットル
みたいなやつですよね。

でも、指数はいくつずつ
上がっているのかをみると……
3とは限らないですよ?

リョーシカ
キロ、ヘクト、デカのところが
1刻みになっているのは、
単位に近いところは、やはり
使う機会が多いからではないでしょうか。


わたし なるほど、そこだけ1刻みで、
あとは3刻みになっているんですねえ。


●指数的に増える関係性●

リョーシカ 前回、指数的に増加するグラフを書きましたが
ある時点から数が急激に増加しました。

指数をそのままグラフに書くと
大きな差になりすぎて、
グラフを描くのがたいへんです。

そこで指数というのは、
天井破りみたいに、すごい増加を示すのだ
ということは憶えておいて、
しかしグラフ上では、ぐっと圧縮して
描く方法を採ることがあります。

わたし
ふむふむ!


リョーシカ グラフを1枚用意したので、
見てください。

グラフの下に、
0、1、2、3、4……と書いてあります。
ふつうはこのようにひと目盛りずつ
等間隔に、数字が増えていきますね。

対数グラフ用紙もどき
わたし
はい。


リョーシカ 一方、グラフの左にも
同じように等間隔に目盛りがありますが
増えているのは、指数のところです。

わたし 10の次は、ふつうは20なのに
100になっちゃってる。
そこにトリックがあるんですね?

リョーシカ そうです。

グラフの左側の目盛りは
1、10、100、1000、10000……と
増えていってるんです。

するとたとえば図の中の色で塗ってある部分は
10の2乗のオーダーになっていますので
そういうスケール感で眺めたいところです。

そしてこの範囲の中でも
下寄りの方は比較的空いた感じであるのに対して
上寄りの方へ行くにしたがって
目盛り間隔が圧縮されています。

ちなみに、このようなグラフを描くために
専用の「対数グラフ用紙」
というものもあるんですよ。

わたし
なるほど。


リョーシカ では今週は、このへんで。
来週に続きます。

段落替え

先週から、なんだかずいぶん
グラフを描いたような気がするんですが
そうなんですよ、きっと。
『週刊リョーシカ!』には、
最近グラフがいっぱい載ってるはず。

式を書こうと思ったのですが
リョーシカが「グラフを描いてごらん」
と言うのです。

ただ、以前から思っていたのですが、
量子研究の人々は、グラフをよく描くのです。
グラフに対して、
どうも特別な分解能を持っている。

式はむずかしいからグラフにしよう
といわれても
アラビア語はやめて、ロシア文字にしよう
というように聞こえていたわたしも
描いているうちに、
確かに式よりはましに思えてきました。

もちろんグラフがあるからには
式があるのですが、
その式を見るよりも、グラフのほうがわかるのです。

というわけで今年のマト式リョーシカ、
グラフにこだわって、
進んでまいりたいと思いますよ。

来週もどうぞよろしく!


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