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INTERVIEW: 023

アンドリュー・グリーンツリー 教授 RMIT大学

アンドリュー・グリーンツリー 教授

量子情報の分野では、ダイヤモンドは「最も有望な材料のひとつ」としてよく用いられますが、このトレンドにはもちろん、始まりがあります。「量子情報の最先端をつたえるInterview」の第23回目は、ダイヤモンドを量子情報の舞台に上げた世界的なパイオニアのひとりで、来日中のオーストラリアRMIT大学(ロイヤルメルボルン工科大学)のアンドリュー・グリーンツリー教授にお越しいただきました。

keyword:ダイヤモンド | NVセンター | 量子光学 | 光子 | 固体物理 | 量子測定 | ナノダイヤモンド | 生物学 | 細胞 | 量子メモリー | 量子デバイス | 量子技術 |

INTERVIEW: 022

中村泰信 教授 東京大学

中村泰信 教授

「量子情報の最先端をつたえるInterview」の第22回目は、東京大学先端科学技術研究センター 中村泰信教授の研究室を訪ねました。中村教授の実験室では、ようこそ量子でこれまでもご紹介してきた超伝導量子ビットに、その他の系を組み合わせたハイブリッド量子系の研究が進められています。2016年10月にはERATO「巨視的量子機械」も採択された中村教授に、現在の取り組みとこれからの展望などをうかがいました。

keyword:超伝導 | 量子ビット | 量子情報科学 | 巨視的量子状態 | ハイブリッド | 強磁性 | イットリウム鉄ガーネット | マグノン | ナノメカニカル素子 | 集積化 |

INTERVIEW: 021

久保結丸 研究員 沖縄科学技術大学院大学

久保結丸 研究員

研究者としての最初のまとまった成果が、超伝導とダイヤモンドの量子ハイブリッド実験だったという、沖縄科学技術大学院大学 量子ダイナミクスユニットの久保結丸グループリーダー。超伝導とダイヤモンドといえば、本連載の第1回目にお話をおうかがいした、現在は情報通信研究機構未来ICT研究所所属の仙場浩一博士と、材料や実験室の設備などの点でも共通点のある組み合わせです。転任してきたばかりの空っぽの実験室で、これからの研究計画等についてお聞きしました。

keyword:超伝導回路 | ダイヤモンド | ハイブリッド | 極低温 | ヘリウム | NVセンター | 量子情報 | 光 | 量子ネットワーク | 量子トランスデューサー(変換器) | 3次元 | シリコン欠陥 | マイクロ波 |

INTERVIEW: 020

トーマス・ブッシュ 准教授 沖縄科学技術大学院大学

トーマス・ブッシュ 教授

近年、急速に発展する量子の実験的研究と、量子を量子デバイスや量子通信などのように実社会に活かしていこうとする「量子情報」の潮流から、量子の振る舞いに関する基礎物理学への多くの示唆が生まれています。人類が初めて再現できるようになったこのような新しい現象を洞察し、実験室に欠かせない量子技術や、量子工学の発展の基礎に貢献しようという理論研究に取り組む、沖縄科学技術大学院大学 量子システム研究ユニットリーダー トーマス・ブッシュ准教授にお話をうかがいました。

keyword:理論物理 | 量子システム | 量子相関 | ボース=アインシュタイン凝縮 | エンタングルメント | 超流動 | 量子力学 | ボーズ粒子 | 最低エネルギー状態 | ヒルベルト空間 | 極低温原子ガス|

INTERVIEW: 019

小坂英男 教授 横浜国立大学

小坂英男 教授

「量子情報の最先端をつたえるInterview」の第19回目は、横浜国立大学 大学院工学研究院物理情報工学専攻 小坂英男教授の研究室を訪ねました。小坂教授の実験室は、一見して、光を使って量子通信の実験を行っている、最先端的なラボのひとつです。ところがさらによく見ると……小坂研究室独自の量子的な性質の活かし方や、実験装置のコンパクト化への取り組みなどについておうかがいしました。

keyword:ハイブリッド量子 | 量子インターフェース | 量子情報ネットワーク | 核子 | 転写 | ダイヤモンド | 電子スピン | 核スピン | 量子中継 | エンタングルメント | 量子アルゴリズム | ゼロ磁場 | 幾何学的位相 | デジタルコヒーレント量子制御 | 小型化 |

INTERVIEW: 018

QCrypt 2015 @一橋講堂

QCrypt 2015 @一橋講堂

今回は、昨月一橋講堂で行われた国際コンフェランス「第5回キュークリプト」(第5回量子暗号国際会議、5th International Conference on Quantum Cryptography)のレポートをお届けします。「Quantum」の「Q」にCryptography=暗号という語を組み合わせた「QCrypt」は、量子暗号をはじめ、量子技術の最先端研究成果が結集する、年次の国際コンフェランス。世界から24ヶ国・277人が参加しました。

keyword: QCrypt | cryptography | 暗号 | 量子暗号 | 量子情報技術 | 量子鍵配送 | QKD | サイバー攻撃 | 光子検出器 | BB84 | C. H. Bennett | G. Brassard | RSA暗号 | 量子コンピュータ | 量子的な攻撃 | 量子的安全 |

INTERVIEW: 017

大森賢治 教授 分子科学研究所

大森賢治 教授

前々回「ようこそ量子特別講義」と題して、「そもそも量子力学」とは?」を中心にご紹介いただいた、分子科学研究所の大森賢治教授。今回はふたたびご登場いただき、研究室の最新の取り組みや成果を紹介していただくことにいたしました。大森研は、2つの異なる性質を持つレーザーを高精細にコントロールできるという、世界的にも珍しい研究室。そこでは、量子的な現象を世界最速で捉えようというチャレンジが、日々続けられています。

keyword:レーザー光 | 量子情報 | 干渉 | フェムト秒 | 固体 | 時間発展 | 波と粒子 | トマス・ヤング | 原子集団 | 量子コヒーレンス状態 | アト秒量子エンジニアリング |

INTERVIEW: 016

石崎章仁 特任准教授 分子科学研究所

石崎章仁 特任准教授

グリーン・イノベーションの主要テーマのひとつである「光合成」。今回は、ケミストリーの立場から、量子コヒーレンスを通じてこのテーマにひかれていったという、分子科学研究所の石崎章仁特任准教授にお話をうかがいました。植物やバクテリアが量子力学的を使って光エネルギーを採り込む過程の解明─という世界的にもホットな領域で、生物学的な解明までを視野に入れた理論研究を進めています。

keyword:光合成 | バクテリア | 植物 | 光エネルギー | 量子コンピュータ | 量子情報 | 量子力学 | 光反応中心 | 分子 | タンパク質 | ランダム | 量子散逸系 | 量子効果 | 非局在化 | ゆらぎ |

INTERVIEW: 015

大森賢治 教授 分子科学研究所

大森賢治 教授

ようこそ量子2015年度の最初のお話は、分子科学研究所の大森賢治先生にお聞きしました。原子、電子ひとつひとつまでコントロールされた物質を、量子的な状態が保たれた「コヒーレント」な状態に維持し、光と相互作用させたりすることによって、量子から古典へと移行する「プロセス」を捉えようという実験室におうかがいしました。今回はその前半部、大森研究室の挑戦の基礎であり、動機ともなっている「量子力学」について教えていただきました。

keyword:量子から古典 | 量子情報 | アト秒量子エンジニアリング | フェムト秒 | ピコメートル | 非局在 | 干渉 | トマス・ヤング | 電磁波 | ボーア | 量子力学 | 相補性 | コペンハーゲン解釈 | オシェロフ | アロシュ |

INTERVIEW: 014

鈴木淳 助教 電気通信大学

鈴木淳 助教

「統計学がなかったら、われわれの世界はたぶんこれほど豊かになっていない」というのは、たぶん本当に違いありません。ところが私たちの暮らしに役立つ統計学の力が、量子の世界では”やはり”そのままでは使えません。量子コンピュータ、量子デバイス、量子暗号などの実験的成果が大きく進展し、量子情報が工学の領域にはいりつつあることを反映して、技術の数理的基盤としてにわかに活気を帯びてきた量子統計学(量子推定)という分野。電気通信大学の鈴木淳助教に聞きました。

keyword:量子統計学 | 量子推定 | 量子情報 | 量子コンピュータ | 量子暗号 | 確率 | 量子系 | 量子状態 | 量子測定 | いい測定 | 究極の誤差限界 | 古典情報理論 | 量子と古典 | 理論物理

INTERVIEW: 013

伊藤公平 教授 慶應義塾大学

伊藤公平 教授

高度情報化社会の発達を支えてきた材料「シリコン」にも、いま、量子の波が寄せつつあります。同じシリコンという原子のうち、中性子の数が異なる「同位体」に注目した実証実験で知られる、慶應義塾大学 伊藤公平教授。この基礎研究がいま、「シリコンは同位体で」という世界的なトレンドへと発展中です。近年はさらに、ダイヤモンドを用いた量子測定にも挑む伊藤研究室の最新の成果についてうかがいました。

keyword:シリコン | 同位体 | 半導体 | 量子情報 | 量子コンピュータ | 核スピン | ウエハー | 28Si | リン | コヒーレンス時間 | ダイヤモンド | 量子センサー | 電子スピン | 量子操作

INTERVIEW: 012

藤原幹生 主任研究員 情報通信研究機構(NICT)

藤原幹生 主任研究員

2006年刊行の『ようこそ量子』で予言された"量子的な性質が高品位なセキュリティを実現できることを利用した携帯電話や個人ツール"が、ついに現実になりました。「量子鍵配送・スマートフォンを用いた認証・データ保存システム」のプレスリリースが今話題を呼んでいる、情報通信研究機構 藤原幹生主任研究員にお話をうかがいました。

keyword:量子暗号 | 量子鍵配送(BB84) | QKD | スマートフォン | 量子通信 | 既存ネットワーク接続 | 鍵 | 医療情報 | 電子カルテ | ビッグデータ | プルーバブル・セキュリティ | ファイバータッピング

INTERVIEW: 011

村尾美緒 准教授 東京大学

村尾美緒 准教授

「ようこそ量子」第11回は、エンタングルメントの理論的研究をはじめ、量子情報の理論分野で世界的に活躍する東京大学の村尾美緒准教授にお話をうかがいました。今回はぐぐっと理論にフォーカスした最先端研究のご紹介です。ロジックを武器に、量子コンピュータ”ありき”の未来へ、ようこそ。

keyword:エンタングルメント | ロジック | 量子力学 | 測定 | 境界 | ゲーム | 因果律 | 相互作用 | 量子テレポーテーション | 常識 | ルール | No-go theorem | 量子情報 | ギャップ

INTERVIEW: 010

ジェラルド・ミルバーン教授 クイーンズランド大学

ジェラルド・ミルバーン教授

「ようこそ量子 Special」の第2回目は、量子光学の世界的な第一人者で、日本ではこの分野の教科書として有名な『量子光学』の共著者としても知られるジェラルド・ミルバーン教授をお迎えしてお届けします。ミルバーン教授は現在、オーストラリアのクイーンズランド大学「量子システム工学センター」長として、また理論物理学者として、量子的なシステムに関わるさまざまな実験チームを指揮しています。

keyword: 量子システム工学 | 超伝導 | 量子ビット | ハイブリッド | 巨視的量子状態 | レーザー冷却 | スケールアップ | 薄膜ドラム面 | 量子情報科学 | 量子コンピュータ

INTERVIEW: 009

蔡兆申 チームリーダー 理化学研究所

蔡兆申チームリーダー

ミレニアム直前の1999年、超伝導量子ビットの実験に世界で初めて成功して以来、この分野をリードする理化学研究所蔡兆申チームリーダー。そして量子光学の世界的な第一人者であるジェラルド・ミルバーン教授のお二人をお迎えして、根本香絵教授を交えて最新のお話をうかがいました。まずは蔡兆申チームリーダーのお話からどうぞ。

keyword: 超伝導 | 量子ビット | 量子情報科学 | 巨視的量子状態 | ナノ秒 | コヒーレント量子位相スリップ効果 | ジョセフソン接合 | ジョセフソン効果 | トンネル効果 | 量子技術標準 | 集積化 | レーザー発振器 | スケールアップ

INTERVIEW: 008

玉木潔 研究主任 NTT物性科学基礎研究所

玉木潔研究主任

多くの物理学者たちが「21世紀最大の技術トレンド」と確信する量子技術。その試金石となるのが、実用化へ向けた開発が加速する「量子鍵配送(QKD)」です。日本で、そして世界各地で、現実の社会での運用を視野に入れたフィールド実験が進められています。今回は理論家のNTT物性科学基礎研究所玉木潔研究主任におうかがいしました。

keyword: 量子鍵配送 | QKD | 量子通信 | サイドチャンネル | フィールド実験 | 東京QKDネットワーク | 現代暗号 | ワンタイムパッド | 絶対の安全性 | 測定装置無依存QKD | ブライトパルス・イルミネーションアタック

INTERVIEW: 007

清水亮介 特任准教授 電気通信大学

清水亮介特任准教授

今回は「周波数量子もつれ光子」の実験に取り組む、電気通信大学の清水亮介特任准教授にお話をうかがいました。清水准教授は、院生時代、量子力学だけでなく量子情報科学も学べる環境にあった最初の世代にあたります。情報世代の物理学者がとらえる光の世界に、今、来るべきどのような変化が見えてきているのでしょうか──

keyword: 周波数 | 量子もつれ | 光子 | 量子計算 | 量子通信 | 光子統計性 | レーザー光 | 単一光子光源 | フォトンカウンター | 偏光 | 光科学 | 分光計測 | 分光学 | 重ね合わせ状態

INTERVIEW: 006

サイモン・デヴィット助教 国立情報学研究所

サイモン・デヴィット助教

量子コンピュータ・ゲーム『meQuanics(メカニクス)』体験版が公開されました。量子をテーマとしながらも、プラグインをダウンロードすればウェブ上で誰でもプレイでき、データ集積による集合知で量子コンピュータ喫緊の問題解決を図る「オープンサイエンス」の場を提供します。量子コンピュータはこれからどうなるのか?──開発者のサイモン・デヴィット助教に、詳しく聞きました。

keyword: 量子コンピュータ | ゲーム | オープンサイエンス | トポロジカル量子コンピュータ | エラー訂正 | NP困難 | 携帯アプリケーション | 量子インターネット | 最適化 | アーキテクチャ | イオントラップ | ダイヤモンド | 超伝導 | シリコン | Google | D-wave | LHC

INTERVIEW: 005

上田正仁教授 東京大学

上田正仁教授

冷却原子気体のボース=アインシュタイン凝縮、さらに熱力学にも連なる、量子の「理論」研究に取り組む、東京大学の上田正仁教授を訪ねました。20世紀末から今世紀にかけての実験技術のめざましい進化のなかで、この最先端技術を使って、理論家は今、どんな物理現象を検証したいと考えているのでしょうか。

keyword: 冷却原子 | 気体 | ボース=アインシュタイン凝縮 | 最低エネルギー状態 | 量子力学 | 熱力学 | 統計力学 | クロム | 半導体レーザー | 光格子 | 熱浴 | 超流動 | 超伝導 | 磁性 | 理論と実験 | 自由度

INTERVIEW: 004

水落憲和准教授 大阪大学

水落憲和准教授

有名な「ムーアの法則」で量子領域に入ると予言されたのが、およそ2010年代。シリコンに代表される半導体産業がさまざまな模索を続けるなか、“筋がいい”と浮上してきた材料のひとつが、ダイヤモンドです──「スピントロニクス」という領域に取り組む、大阪大学の水落憲和准教授にうかがいました。

keyword: ダイヤモンド | スピン | 人工ダイヤ | NV中心 | 不純物 | 欠陥 | 室温 | 結晶構造 | ピンクダイヤモンド | ESR | 単一光子源 | 量子もつれ | プローブ | ナノダイヤ | 量子中継器 | 量子レジスタ

INTERVIEW: 003

廣畑徹室長代理 浜松ホトニクス株式会社

廣畑徹室長代理

最先端技術を担う企業の研究所では、量子領域へのどんな取り組みが進んでいるのでしょうか。「スーパーカミオカンデ用光電子増倍管など、常に新しい現象の発見や解明につながる技術を担ってきた浜松ホトニクス株式会社中央研究所材料研究室の廣畑徹 室長代理にお話をうかがいました。

keyword: 光子 | フォトン | 光子検出 | フォトンカウンター | レーザー光 | 二重スリット実験 | 干渉縞 | 黒体輻射 | ダークカウント | 近赤外線 | 量子計測 | 活性酸素 | LSI

INTERVIEW: 002

佐々木雅英室長 情報通信研究機構(NICT)

佐々木雅英室長

インタビューの第2回は、いよいよ実用化の先陣を切ろうとしている「量子鍵配送(Quantum key distribution, QKD)」です。2010年「東京QKDネットワーク」の試験運用を成功させた、情報通信研究機構(NICT)の未来ICT研究所 量子ICT研究室 佐々木室長にお話をうかがいました。

keyword: 量子暗号 | 量子鍵配送(BB84) | 東京QKDネットワーク | 量子通信 | エバーラスティング・シークラシー | 光子検出器 | エンタングルメント | 光ファイバー

INTERVIEW: 001

仙場浩一特任教授 国立情報学研究所

仙場浩一特認教授

第1回は、ダイヤモンドと超伝導量子ビットを直接組み合わせたハイブリッド系の量子状態制御に、世界で初めて成功した仙場浩一特任教授(国立情報学研究所)。昨年10月、NTT物性科学基礎研究所大阪大学国立情報学研究所の共同研究で得られたこの成果の内容と、その意義、これからどう応用されていくのか等について、なるべくわかりやすくご説明いただきました。

keyword: ハイブリッド | 超伝導体 | ダイヤモンド | 巨視的量子系 | 量子メモリー | 量子周波数変換素 | 量子リピータ(量子中継器) | コヒーレンス時間 | 量子ゲート(演算素子)

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2012-07-13公開